タイトルまんまの話。
3次元CAD利用技術者試験とは
3次元CADに関する民間資格の一つ。
ACSP(一般社団法人コンピュータ教育振興協会)によって運営されている。
前身のCADインストラクター認定試験は1990年から創設され、現在のCAD利用技術者試験になったのは1994年からであり、割りと年季は入ってるらしい。
1級、準1級、2級にクラス分けされている。
自分が今回受けたのは2級。2級はCBTによりテストセンターで受験できる。
(受験日はテストセンターの空き日を見て自分で決められる)
1級と準1級は年に2回のみで、指定会場で受験する必要がある。
受けた理由
・3DCAD関連の情報をネットで漁ってたら見つけたので、興味本位で
・もともと資格取得自体が割りと好きなので
どんな分野が出題されるか
試験では下記のように4分野で定義されている。
- 3次元CADの概念
- 3次元CADの機能と実用的モデリング手法
- 3次元CADデータの管理と周辺知識
- 3次元CADデータの活用
3Dプリンタ勢やそこそこCADソフトを触ってる人だとモデリングに関する内容は割りと楽勝だと思うが、CAE・CAMやBPRなど製造業に絡む知識分野については新たに覚える必要がある。
後は基本的なコンピュータ知識(主記憶装置、ルータやLAN、セキュリティなど)も問われるが、知識レベルはITパスポート程度と思われる。(自分はiパス持ってなくて基本情報以上しか持ってないのでわからないが、本試験は本当に入門的なIT知識で大丈夫)
難易度
2級は選択問題のみで、ちゃんと勉強したら大体の人が取れる資格だと思う。
と言いつつも、なんとか一発合格でした。そこそこ危ういところがあった…。
いくつかの出題の仕方でセクションが分かれているが、面倒なのは「~に関する文として正しいものは、いくつあるか。」というタイプ。
4つの文が出てきてそれらの正誤の数を数えるのだが、1文だけ正誤がわからなかったりすると回答できなくなってしまう。
例えば、下記のような問題。
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次の4つの中で文として正しいものは、いくつあるか。
・りんごは果物である
・みかんは果物である
・メロンは果物である
・はくさいは果物である
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りんごとみかんは果物で○で確定、はくさいも野菜なので×、あれ、メロンってどっちだったっけ…と判断できない状況に陥ったとき、回答すべきは(合っている数が)「2」か「3」になる。
りんごとみかんとはくさいの正誤がわかっていても、メロン1つの知識があいまいなので、メロンをカウントするかどうかで判断が割れる。
文のうち1つでも回答に自信が無いと、いくつ正しいか回答出来ず、困ってしまう出題なのである。
なので、後述するガイドブックをきちんと読み込んで少しでも正確な知識を頭に入れておく必要がある。
勉強方法
ACSPが公式ガイドブックを出しており、これを読んでおけば基本は大丈夫。
ただし定価だと4000円強となり、結構高くつく。自分は古本屋より半額以下で購入した。ガイドブックは年度ごとに改版がされているが、よほど古い年度のテキストでない限りは通用するだろう。
実際、5年ぐらい前のテキストを使って勉強したが、テキスト付属の過去問と全く同じ問題も割りと出題されている。
勉強期間
おおよそ4ヶ月程度。しかし実際に腰を据えて勉強したのは累計15時間程度で、大してリソースは割いていない。
もともと3月に受験するつもりだったが、何故か3月は受験対象外期間だったため、4月の受験予約開始日に速攻で申し込み、申込日の週末に受験した。
受けるメリット
正直なところ、ほとんどの人はメリットが無いと思う。お金もかかるし。
CADを使う仕事の人や、その業界に入りたい人が能力証明に使ったりとかが主ではないだろうか。
自分としては、Fusion360をがむしゃらに触ってきて得た断片的な知識の状態から、受験勉強を通して、3次元CADの知識を整理することが出来たので、まあまあやって良かったなとは思っている。
さて、1級はどうしようかな…。